ロボトミー

http://x51.org/x/05/08/1413.php
もう懐かしい言葉かな?最近は聞く事もほとんどないもんね。おぉ、医学事典はHITするな。前頭葉(前頭前野)自体は、その人の性格とか意欲とか感情とかを司るとか言われてて、前頭前野の障害に帰せられると思われる症状は、周囲への無関心、抽象的思考の障害、多幸症、病的諧謔症、記憶障害、知的機能の低下などの精神症状、強制把握などがあるらしいんだけど、ロボトミーの目的は、その神経線維を切断する事で再結合を促すことで精神障害を治そうということだったみたい。もちろん、科学的な確証があって行われたものではなく仮定でのことだった。しかし、良くも悪くも変化が出たようで(当然か)、考案者のアントニオ・エガス・モニス博士はノーベル医学生理学賞をとってたりもするんだよね。
その後は、X51.ORGの見出しのように悪魔の手術とか言われて、消えていったんですね。精神障害への対処法が分からず、しかも世間からは冷ややかに見られる、なんとか治療法をという結果がロボトミーという手法を生み出したんだろうけど、それが確たるエビデンス無しに世界中に広まった事が一番の問題だったんだろう(それだけ精神障害の問題が大きかったんだろうけど)。とりあえず、ロボトミーを全然知らなかったという人は「カッコーの巣の上で」を見ると良いよ。最後、ジャック・ニコルソンがぼぉーっとした感じで現れる場面があるんだけど、あれはロボトミー術後。あと、村上龍の「インザミソスープ」にもロボトミーを受けた人物が出てたような気がする。
話は変わって、うちに村上龍の「限りなく透明に近いブルー」のハードカバーがあった。写真の村上龍が若いね。当時はまだ武蔵野美術大学に在学してたからね。

ロボトミー(南山堂医学事典より引用)
Egas Monizは精神障害に対する外科的侵襲(精神外科*psychosurgery)として,前頭葉白質切断(截)術prefrontal leucotomyを提唱した.この手法はヨーロッパよりアメリカに導入され,前頭葉切断(截)術prefrontal lobotomy(W.Freeman, J.W.Watt)へ変わった.これらは標準ロボトミーとされ,前頭葉外側面よりロボトームで神経線維を切断する.経眼窩ロボトミー transorbital lobotomy(W. Freeman)や電気凝固法などもある.これら白質切断術の外に,皮質の切除を行うものがある(topectomy).E.Monizはこの功績によりノーベル医学・生理学賞(1949)を受賞している.高度の性格異常,慢性分裂病,強迫症状の強いものなどを対象に行われたが,その効果が不確実なこと,前頭葉脱落症状を起こすことなどあり,薬物療法の導入により急速にすたれた.医学倫理の面よりも,脳に非可逆的侵襲を加えることは,きわめて大きな問題である(Antonio Caetano de Abreu Freire Egas Monizはポルトガルの精神科医,1874‐1955).